でも今日は仮面もないし、お国の正装だった。
と思っていたら、大広間に散っていた取り巻きの人たちが金色に輝いた。


「!?」


どんな奇術か知らないけど、パッと一瞬で金色の光る布を纏ったようだ。

手足の裾が異常に長いその衣装は、それぞれの場所で奇妙にうねりながら中央へと向かってくる様がまるで蛇のように見えた。


バスィーム王子が私の手を握る。