バラム王国ではこれが挨拶とか? 
 絶対、ない。

 王子が声を張り上げた。

「ゥン・マラメラッサ・メアァーッ♪」


マメじゃないじゃん!
マメどこにいったの!?


「? ン・マメ・ラ……???」(強め)


夢なら醒めて!
ちょっと王子の目がイッちゃってて恐い!! 


「さあ己を解き放て! ウゥーン・ンマラメラッサ・メアァーァーアーッ♪」

「おおお覚えられませんッ!!」


ジャーンと銅鑼の音が響き渡り、私の叫びはかき消された。

かなり腹筋に負荷がかかっていたので、ものすごい音量になっていた。

助かった。大声で叫んでいるのが噂になりでもしたら、次はどんな綽名をつけられるかわからない。