木こり役をやりたがってファイサル船長に叱られたレイスは、バディーアから吟遊詩人の役を奪おうとしたものの敗れ、メイムーンから演目内の道化師一座からも追い出された結果、切り株役になった。

木こりに寄って集って斧を振られ、吟遊詩人の尻に敷かれる(座られる)、微動だにしない切り株。これがドワーフたちに大ウケで、レイスは一躍、時の人となっている真っ最中だ。


「やだぁ~もうッ! ドワーフちゃんったらぁ、アタシそんなキレイッ!?」

「〝あなたの御父上は愉快な御仁ですな〟」

「〝あ、いえ。違うんです〟」


レイスがバラム王国のオグド語で燥いでいるおかげで、バレてない。
しかもまた親子に間違われているし。

でも、なんて答えよう……