「その場合は最悪メイムーンに対処させるしかないな。殿下とダリヤにさえ怪我がなければ、国際問題には至らないだろう。ブルハーン、少し剣舞の小節を挟むのはどうだ」

「だが逆に刺激して、交戦開始と思われたらどうする。機嫌を損ねて国交断絶というのも、殿下は望まれない」

「では剣舞はやめるか。ダリヤ、どう思う?」

「まずは童話を聞いてください。読むんで」


大きくて真面目な坊や2人は、大真面目に頷いて椅子に座った。
大変やりにくかったけれど、私はいくつかの童話を読んで聞かせ、感じを掴んでもらった。

ファイサル船長の目がキラリと光った。