楽しく過ごした後で、部屋で休む者もあれば、町に繰り出す者もいる。

ライラは医療施設に見学、ファイサル船長はブルハーンと一緒に文化会館、バディーアはルゥルゥに服や装飾品を買い込み、私は王子とレイスに挟まれて商店街を散歩した。


「もうっ、やめてったら! この子は娘じゃないのよッ! 聞いてんのッ!?」

「まあまあ☆」

「……」


私とレイスは、黒髪に焦げ茶と褐色の瞳。
どうも親子に間違われて、その度にレイスがブチギレていた。

楽しい思い出の1頁が、こうして増えていくのだ。