バスィーム王子とファイサル船長がそれぞれ感心している。
近くまで来ると、狙っていたかのように女性の腕に乗ってきた。


「ああっ!」


レイスから歓喜の声が上がる。
私の腕には赤毛の猫、ライラの腕には白い兎、見るとバディーアのところには緑の土竜がよじ登り、それぞれ顔の前で歌ってくれている。

その、愛らしさといったら……。


「んん~っ!」


よくわからない悲鳴が上がっちゃうくらいだ。
そうして自分たちが感動してから、余興をしたわけである。そして懇談会を楽しんだ。

機械帝国といっても、大統領や重要なポストについているのは人間で、機械はあくまでも人間の補佐を務めている様子だった。街並みも色鮮やかで温かみがあり、人も機械も優しかった。

なによりも、歌って踊って喋ってくれる、機械小動物。
可愛すぎる。

科学バンザイ!