例の『碧き竜の幸』も楽しかった。
水色の衣装は、胸と腰以外はすべて大胆に透けていたけれど、それが余興というものだ。
全方面から突き刺さる視線も、拍手喝采も、気持ちよかった。

そう。
私は、心地よい興奮を絶えず味わっている。

だから眠れなくてもぜんぜん不思議じゃない。


「……」


私の性格で扱いにくいところと言えば、自分に嘘をつけないところ。


「……はぁ」


男性とのキス。
初めてのキス。
しかも水中でキス。

相手はあのバスィーム王子だ。