藤原が乗り込んだ電車は、家に向かう電車では無かった。
少し離れた場所に乗りながら、安堵する自分が居る。
何処に向かっているのか、皆目見当もつかない
その位なじみの無い駅を通過していく。
藤原が降り立った駅ですら何があり、何処に向かうのか、未だ解らないで居た。
藤原の知らない世界に、少しウキウキと、久しぶりに心が躍った。
でも、藤原が立ち止まり見上げた先の看板を目にした時に、
浮かれた分絶望に深く落とされた。
そう、大好きな人が立ち止まったのは、大手予備校前。
そこから出てくるのは見なくても解る・・あの子だ・・
予想通り、沢山の学生が出てきた中に、あの子の姿もあった。
これだけの人数が出てくるのに、藤原も私も直ぐに、
あの子に気が付くのは何故なのだろう。
どうして?あの子は、当たり前の様に隣に立つの?
どうして?藤原は当たり前のように寄り添うの?
どうして笑うの?
私と電車に乗っている時は、私が座ったら本を取り出していたよね?
他の座席が空いたら、そこに座ったよね。
今は隣が空く迄、彼女の前に立っている。
どうして藤原が座ると、あの子の鞄を自分の膝に乗せるの?
私と電車に乗っていた時とは、明らかに違う藤原を
遠目でみながら、これ以上に無いくらいに傷ついていた。
そして、駅から自宅までの見慣れた風景の先に、
見たくない画が映り込んだ・・
改札から出て、暫くして藤原があの子のサブバックを持つ。
それは、空いたあの子の手を握る為に・・
ナイフで抉られるような痛みが、全身を貫く。
隣に並んだ藤原とあの子は、後ろから見る限り、
普通のカップルにしか見えない。
どんなに甘く考えても親戚ではない・・そんなの解っていた。
解っていたから、あの子になりたかったのに。
離れていた2年で二人は逆に近くになっていた。
どうして?どうして離れているのに、そんなに近づいたの?
二人は右に折れる・・藤原~そっちに私達のマンションは無いよ。
その先はきっと・・私は自分のマンションの方角に足を踏み出した。
もう、涙で視界は遮られてる。
これ以上は、もう無理。
私はマンションに帰り、非常階段からマンションの敷地を見ていた。
何分たっても、藤原は帰って来なかった。
少し離れた場所に乗りながら、安堵する自分が居る。
何処に向かっているのか、皆目見当もつかない
その位なじみの無い駅を通過していく。
藤原が降り立った駅ですら何があり、何処に向かうのか、未だ解らないで居た。
藤原の知らない世界に、少しウキウキと、久しぶりに心が躍った。
でも、藤原が立ち止まり見上げた先の看板を目にした時に、
浮かれた分絶望に深く落とされた。
そう、大好きな人が立ち止まったのは、大手予備校前。
そこから出てくるのは見なくても解る・・あの子だ・・
予想通り、沢山の学生が出てきた中に、あの子の姿もあった。
これだけの人数が出てくるのに、藤原も私も直ぐに、
あの子に気が付くのは何故なのだろう。
どうして?あの子は、当たり前の様に隣に立つの?
どうして?藤原は当たり前のように寄り添うの?
どうして笑うの?
私と電車に乗っている時は、私が座ったら本を取り出していたよね?
他の座席が空いたら、そこに座ったよね。
今は隣が空く迄、彼女の前に立っている。
どうして藤原が座ると、あの子の鞄を自分の膝に乗せるの?
私と電車に乗っていた時とは、明らかに違う藤原を
遠目でみながら、これ以上に無いくらいに傷ついていた。
そして、駅から自宅までの見慣れた風景の先に、
見たくない画が映り込んだ・・
改札から出て、暫くして藤原があの子のサブバックを持つ。
それは、空いたあの子の手を握る為に・・
ナイフで抉られるような痛みが、全身を貫く。
隣に並んだ藤原とあの子は、後ろから見る限り、
普通のカップルにしか見えない。
どんなに甘く考えても親戚ではない・・そんなの解っていた。
解っていたから、あの子になりたかったのに。
離れていた2年で二人は逆に近くになっていた。
どうして?どうして離れているのに、そんなに近づいたの?
二人は右に折れる・・藤原~そっちに私達のマンションは無いよ。
その先はきっと・・私は自分のマンションの方角に足を踏み出した。
もう、涙で視界は遮られてる。
これ以上は、もう無理。
私はマンションに帰り、非常階段からマンションの敷地を見ていた。
何分たっても、藤原は帰って来なかった。



