その日は初めてのデートだった。

でも、カレはーーーー来なかった。

雨の中、待っても待っても来なかった。

スマホを何回もみた。

来なかった。

ーーーーーーーーフラれたと思った。

"初恋は実らない"

そんな言葉、信じてなかった。
信じたくなかった。

毎晩、クッションを抱きしめては泣いた。

涙がはんらんするほど泣いた。

ある日。突然カレの番号が鳴った。

「…もしもし…?あのね、、」

なぜか出たのはカレのお母さんだったーー。

「あの子のことはもう忘れてちょうだい。じゃあそれだけ。」

「えっ!あの!!」

私の声は届かなかった。