「はい、これ!」
「………。」
差し出された箱を見つめて、無言のままなんでか目を大きく開けている翔くん。
あ、あれ??
「…ありがとう。」
どうしたのかな?なんて心配に思ったところ、翔くんがぼそりとそう呟きながら、カップをテーブルに置いて、あたしから箱を受け取ってくれた。
「へへっ、うん!」
翔くんへプレゼントをするのは、クリスマス以来2回目だ。
あたしは優柔不断な方だから選ぶのに時間がかかっちゃったんだけど…喜んでくれるかな。
翔くんの反応が気になって、思わずそわそわしちゃう。
翔くんはゆっくりとリボンをほどきはじめ、箱をパカっと開けるとあたしでもわかるくらいに目が輝いた。
「…これ。」
「へへっ」
今回のプレゼントは、文字盤がメタリックブルーを基調とした腕時計にしたんだ。


