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「…うまかった。」
「本当っ?へへ、よかったぁ〜。」
翔くんは、テーブルに用意した料理を完食してくれた。
ご飯のあと、あたしが焼いたスポンジケーキで、クリームを塗ってフルーツを乗っけて、自家製デコレーションケーキを作った。
ご飯もケーキも、なかなかうまくできたと思う…!
翔くんが今回も美味しい美味しいって言いながら食べてくれて、嬉しかったなぁ。
作り甲斐があるし、もっと頑張ろうって思える。
…っと、そうだ。
食後に淹れたミルクティーの湯気に包まれながら、あることを思い出す。
「翔くん翔くんっ」
「ん?」
翔くんは、ストレートティーの入ったカップを持ち上げながら首を傾げた。
あたしは、ラッピングされた四角い小さめの箱を翔くんにテーブル越しに差し出す。


