___初めて、2人で眠る夜。
お腹に回った翔くんの腕も力強くて、ぴったり重なった体にドキドキが止まらない。
「なに緋奈、照れてんの?」
さっきまであたしと同じように恥ずかしがっていた翔くんが、フッと鼻を鳴らしていたずらっぽく笑った。
翔くんはいつのまにか、余裕みたい。
「………っ」
なにも言えなくなってしまうあたし。
代わりに、お腹にまわっている翔くんの手をぎゅっと握った。
「かわい。」
「…ひゃ…っ」
耳元に翔くんの吐息がかかって、また変な声が出てしまう。
「…バカ。あんまかわいい反応すんな。抑えられなくなるだろ。」
「抑え…?」
な、なにをだろう…?
急によくわからないことを言い出した翔くんを不思議に思っていると。
後ろから耳を甘噛みされた。
「…んっ」
ゾワゾワとする感覚が、全身を駆け巡る。


