けど、ここで一つ問題が。
「でも、あの…お布団ひとつしかないんだけど…。」
ここは1人部屋だから、当然部屋の中にはなにもかも一人分のものしか用意されていない。
「…ん、おいで緋奈。」
すると、一足先にお布団へ入った翔くんに手招きされ、あたしは手を伸ばす。
「きゃっ…」
あたしの背中が翔くんの胸にぴったりとくっついて、後ろから抱きしめられている状態に。
しかも、腕枕をしてくれている。
そして翔くんはピッと、リモコンで部屋の電気を消した。
ひゃああ、まさか同じお布団に一緒に寝るなんて…!
予想外すぎて刺激が強いっていうかなんていうか…!!
いつもより距離が近いし、翔くんのいい匂いがするし。
あたし、ドキドキしすぎてうるさいよ。
翔くんに聞こえちゃう…!
翔くんのもう片方の腕はあたしのお腹にまわっていて、もう距離感ゼロ。


