「…とりあえず、部屋に邪魔する。」
「えっ?でも、他の部屋に行くの禁止じゃ…?」
「バレねーって。魅斗たちにも頼んだし。上がるぞ。」
「あっ…」
あたしが肯定の返事をするより先に、翔くんがあたしの部屋へと上がり込んだ。
わ、わああ、いいのかな本当に…。
とりあえず、あたしも翔くんの後ろに続いて部屋に上がる。
すると、また窓がガタタっと大きく揺れて、恐怖を感じて翔くんの背中にしがみついた。
「きゃあっ!」
「…あぶね。」
反動で後ろによろけた翔くんだったけど、体勢を持ち直した。
ま、まずい、思わずびっくりして抱き着いちゃった…!
パッと背中から離れると、翔くんがあたしの方を振り向いた。
「あ…ご、ごめん…!」
「…まさか、窓のこの音にビビってたのか?」
「えっと…うん…あと、カーテンに隙間あいちゃってて…それも…」


