…ユーレイさん、あたしのことなんか見てもなにも面白くないですから…!!
だからこっちには来ないでください、お願いします…!!
動揺してユーレイ“さん”と敬称までつけて、そう必死に懇願してぎゅうっと目をつぶった。
手足が、全身がガタガタと震える。
そしてまた、窓も大きく揺れた。
___ガタッガタタッ…!
「……っ!!」
もはや、恐怖で声も出ない。
身を縮こませ、目をぎゅっとつぶって視界を遮ることしかできない。
…こ、怖すぎる。
本当に嫌だ…これじゃあ、眠れないよ。
もう朝になるまで、こうしているしか…。
そう思ったその時、あたしのスマホがブザーで震えた。
こんな状況なので物音に敏感になっているのか、肩をビクッと揺らした。
「きゃっ…!え…電話…?」
目を開けてスマホのディスプレイを確認すると、着信中の文字。


