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「…ふう。」
夕食を食べ終えたあと、あたしはすぐに1人部屋へと戻った。
こちらも畳が敷いてある和風のお部屋で、あたたかみがあってとっても寛ぎやすい。
4人があたしの部屋の前まで送ってくれて、別れ際に翔くんに「なにかあったからすぐに連絡しろ。」と念を押された。
…大丈夫、翔くん。
きっと、なにもないよ…!
…と思ったのも束の間、思わず滝本くんから聞いたユーレイの噂を思い出してしまう。
こういう時、思い出したくないものほど思い出しちゃんだよね、なぜか。
…こ、こわいこわい…!
思い出しただけで身震いが止まらない。
バカ、なんで思い出しちゃったの、あたし。
そうだ!もう歯磨きもしたし、明日に備えてもう寝てしまおう…!
寝ればユーレイのことなんて忘れられる、怖くない…!
髪をまとめていたバレッタを取り外して、お布団に入ろうとした時。


