工業高校のイケメン達に愛されて【番外編】




すると、緋奈がさっきのようにまた眉根を寄せて口を尖らせ、膝を抱えて俺を見上げた。



「あ、あたしより翔くんが…。」


「え?俺?」



俺がなんだ?



「…そこらじゅうの女の子たちがね、さっきから翔くんをみてカッコいいって話してるの…。」



ほっぺをぷくっと膨らませて、再び浮き輪を弄り始めた緋奈。


…は?そんなん、全然気がつかなかった。


たしかに…言われてみれば、その辺の女たちから視線を感じるような気もする…。


さっきの緋奈の表情の意味がわかった。


…てか、勘弁してくれ…他の女なんて、まじで無理だから。



「…怒んなよ。」


「あっ…怒ってないの、ただ…。」


「やきもち、だろ。」


「うっ…」



緋奈の言葉に被せ気味にそう返すと、気まずそうな呻き声が聞こえてくる。


別に俺が他の女と親しくしたとかそういうわけじゃないのに…やきもちを妬いてしまう緋奈がかわいく思えて仕方がない。


頬が緩みそうになるのを堪えて、緋奈の頭を撫でた。