ずっと、抱きしめてもらってたいなぁ。
付き合ってもうすぐで半年が経つけど、翔くんにはドキドキさせられっぱなしだ。
あたしはきっと一生、翔くんにドキドキさせられる。
「…翔くん?」
「ん?」
あたしが翔くんの胸から顔を離して、見上げて名前を呼ぶと。
翔くんは優しい表情で首を傾げる。
あたしはにこっと微笑んでから、翔くんに触れるだけの軽いキスをした。
一瞬で離れた唇は、柔らかくて心地いい。
翔くんの顔がほんのり赤くなる。
「…不意打ちは、ずりぃ。」
「?」
ぼそりと何かつぶやいていた翔くんだけど、それは聞き取れなくて。
今度は翔くんから、甘いキスが降ってくる。
後頭部と腰を掴まれていて、翔くんから逃げられない。
逃げるつもりなんて、全然ないんだけどね。
「…っん…」
すっかりあたしは翔くんに夢中で、翔くんの首に腕を回そうとしたそのとき。


