「うっわぁぁあすっげぇ!!雪っ!!!」

飛行機から降りると、窓ガラスの向こう側には一面真っ白な雪景色が広がっていた。

未茉は目を輝かせて、ガラスに顔をくっつけて這いつくばってると、

「雪遊びなんかしてる暇ないわよ。」

ギクッ・・・
心の中を読まれてしまったのか、明徳学園女バスのキャプテンである二年の前原に冷たい目で睨まれ、釘を刺された・・・。

「ちょっとくらいいいじゃんかぁぁあ!!ケチ!!」
「ケ・・・?」
ピクッとこめかみをさせながら聞き捨てならない未茉の暴言に、
「ケチじゃないだろ!!練習しないと勝てるわけないでしょ!!」
後ろからケツキックを未茉にくらわすのは、副キャプテンである矢野であった。

「うぁぁあああーーん!!!いたぁぁい助けてぇキタローォォオ!!」
マネージャーであるキタローに泣きつくと、
「後で俺がバケツに雪を入れて部屋に届ける。」
「マジで!?じゃかき氷のイチゴシロップも持ってきて!!」
「持ってないが、作って届ける。」
「うわぁぁあーーいっ!!!」

「発想がガキすぎる・・・。」
二年の女子達は未茉に呆れた視線を送っていると、
「キタロー君のシロップの即席手作りも中々のもんよ・・。」
手に追えない鉄砲娘の未茉を難なく扱うキタローにひきつりながら頷く一同・・。