「いーな!!名古屋第一との試合なんて!!うちも女子としてぇ!!」
「遠征で来るから大成とも試合して帰るらしいよ。」
「へぇそりゃみたいな。」

次の日、教室で椅子に座る翔真の膝の上に座ってお腹に手を回され抱き寄せられながら平然と話す未茉達を見ては、クラスメイト達からは興奮気味に熱い視線が飛びかう。

「やらしくねぇ?あんなにべったりくっついて」
「あんなにひっついてムラムラしてこねぇのかな。湊のやつ。」
「部活終わったらやりまくってんだろ。でもあの身長差じゃやりずらくねぇのかな?」
そんな下世話な男子達の妄想話が隣の席に座る結城と三上にも飛んでくる。

「てかお前らくっつきすぎだろ・・もっと普通に話せねぇの?」
我慢ならず突っ込みを入れると、

「まぁ、机の上に座って話すよりマシじゃないか?」
読書中の三上は見慣れた光景のように、半分どうでもよさそうに答えた。

「「え?何が?」」
外野の声などまるで聞こえてこない二人はきょとんとした顔で尋ねる・・。


「やりたくなんねぇの?お前。」
男子の移動教室の時、結城は着替えながらおもむろに訪ねた。

「そりゃー…」
ぼんやり答える翔真を見て、
「信じっらんねぇ。お前らいつも一緒に帰ってるんだろ?そのまま行けばいいじゃん!ホテル!!しかも白石の親今いねぇんだろ!?」
「確かに。アイス食って終わりはないよな…。」
それには三上も頷いた。

「いや、今日帰ってくるらしいよ。あ、でも今日姉貴とお袋が旅行に行っててうちが誰もいないな。」
そういえばと答える翔真に、
「マジか!?しゃーねぇな!!俺らが協力してやるよ!」