都内中心部から程近い場所にある埼玉アリーナのある駅を降りると、駅員もスピーカーで呼び掛ける程のバスケの応援グッズを身にまとった人達が会場までの道のりは溢れ返っていた。

「おわっ…すげぇ人だな!」
「おい、見ろよ!監督の清二さんもポスターに写ってるぜ!やっぱり桐生嵐も召集されてんのか…」
同じ高校生にも関わらず日本代表に召集される凄さに結城はビビっていると、
「なぁなぁっ!翔真!!フランクフルト売ってるって!!買ってこうぜ!!お前ら先行っといてー!」
立ち並ぶ出店に未茉は目を輝かせて興奮して出店へ消えてく姿に

「アイツは本当にこの清二さんの娘か・・・」
二人はあきれていた・・


招待席は、選手の関係者席にも関わらず二階のゴール裏で会場を見渡しやすく、日本代表の国内試合ということもあってか、全席ソールドアウトの満員の熱気の渦に包まれていた。
「すげぇ人だなぁ…」
到着すると花火やプロジェクションマッピング演出などで賑わいを見せていた。

「「うわぁぁあ!!」」
普段海外で活躍する選手のアップにも関わらず迫力のあるダンクパフォーマンスに会場は大いに盛り上がっていた。

「マジでこんなすげー会場で日本代表見れるなんて白石の父ちゃんに感謝だよな…夢みてぇ…」
この広い会場を埋め尽くす人達からコートを眺め、改めて興奮隠せない結城と頷く三上に


「清二さん、お前らのこと気に入ってたみたいだぜ?」

そこへ現れたのは、去年の高校全国覇者のMVPプレーヤーで通称“スター兄弟”の双子の兄、星河健(せいがたける)だ。

「そうだっけか?」
その隣では面白くなさそうな顔をして弟の星河匠(せいがたくみ)が腰をかける。