北海道から一足先の帰宅になるも、明徳男子も練習に余念がない。

「翔真、帰んねぇの?」
「先帰ってて。」

片付けが終わり、戸締まりしている結城が、まだボールを手にしていた翔真に珍しそうに言うと、何やら想い更けていた様子の後ろ姿があった。



『三日間に分けて行われた全国ニューイヤーカップは、やはり強い!!やはり強すぎるこの男!!!誰もこの男の不敗神話は破れない!!!バスケ界のKING桐生嵐!!!福岡高校優勝!!!』

全国の舞台で脚光を浴びたのは、やはりこの男…、
圧勝させた桐生嵐だ。

笑顔というよりも、当たり前の顔でトロフィーをかがげていた。




さて、冬に一度決着がついたはずのゲームのブザーが再び鳴り響き、オーバータイムへと突入した。

この物語のゲームを制するのは、誰なのか。

篤とご覧あれ。