君にいわなきゃいけないことがある

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帰宅後、自分の部屋に入るなり、私は荷物を全て放り投げ、ベッドにダイブした。

「池田のアホー!」

枕の顔を埋め、思いっきり叫んだ。
体育館裏で我慢した分の涙がボロボロと流れ、枕を濡らしていく。

泣きながら、私はさっきのことを思い出していた。

『ゲイなんだ』という池田の告白を瞬時に理解できなかった私だったが、時間が経つにつれ不安そうになっていく池田の表情を見て、

『あっ、そうなんだ!へー!ふーん!そんで?』

と明るく、軽快に返した。

『中岡はその……引かないか?』
『なんで?別にいいじゃん!
ほら、この前LGBTの授業でも11人に一人当てはまるとか言ってたし!
その一人が池田だったってだけでしょ!ね!』

意外にもスラスラと口から言葉が出てくる。
しかし、それとは裏腹に私は内心穏やかではなかった。

ゲイって何?
いや、そんなのわかってる。

男の人が好きってことだよね?

つまり、それって……。