マリアちゃんと鬼ごっこ



スマホを充電するためにショッピングモールに向かった。

ここに来れば一日暇が潰せると言われるほどの広さがあり、フロアは三階まである。

他の場所には目もくれずに携帯ショップへと行くと、そこには見知った顔がたくさんあった。

「お、やっぱりお前らも来たのかよ」

お菓子を広げながら偉そうにあぐらをかいていたのは瀧川たちだった。

俺は清水と児玉の件を許していない。でもここで瀧川に掴みかかってもなにも変わらないし、どうせ瀧川にはなにも響かない。

奥歯を噛んで存在を無視すると、「うわ、先生いんじゃん! なんで、なんで?」と、牧田鳴美が寄ってきた。その周りには篠田陽菜と長沼有紗と保泉早雪もいる。

「うう、景子先生……っ」

そして、緊張の糸が切れたように工藤真奈と手島茜が泣きついていた。

どうやら火野と上田もこのショッピングモールにいるそうで、生き残ってる十四人の生徒が集結する形になった。

「っていうか、まだ充電終わんないわけ? 半分くらい溜まったら交代してよ!」

痺れを切らせたように篠田が瀧川に文句を投げている。

「半分じゃまたすぐ切れるだろうが。なんせ鬼ごっこはあと三日もあるんだからな」

……あと三日。

体感と時間が比例しない。感覚的にはもう一週間以上鬼ごっこをやってる気分なのに。