「…うん。気をつけます。」

「よし。あと……優、悪いけど、しばらく禁欲な。」

「は、はい! いや、もう怖くて手が出せないよ〜〜。」

「ハハハ、まあそうだろう。
……それと、うちも同級生になると思う。」

「え! そうなの⁉︎
香ちゃんも出来たんだ! おめでとう〜!」

「いとこが同級生か…賑やかになりそうだな!」




それから私達は、坂上の両親にエコー写真を持って会いに行った。2人とも、大喜びで迎え入れてくれた。

「やっぱり、誠の息子よね〜。 そういう仕事は早いわ…」

「おい。どういう意味だ。」

「そうだよ、母さん。藤田のお義父さんは『いい仕事した!』って褒めてくれたよ?」

「…ハハハ…」

「……。
確かにね。
まあでも、仕事が早いのはいい事だわ。
優、良かったわね。ミイちゃんを大切にしなさい。」

「もちろんだ!」




寿貴先生には昇平が報告してくれた。
そして心から祝福してくれた。
今だから言える話では、私のAMH値はかなり低かったらしい。だから、本当に急がなければいけなかったのだ。一般的には卵管造影の後、6ヶ月以内に妊娠する事が多いらしい。私の場合は、それにプラスして腹腔鏡手術もしている。そこへ優が帰国した。全てのタイミングが揃っていたのだ。このタイミングを知っていたのは昇平だけ。私が未来の種を授かったのは、紛れもなく昇平のおかげだった。