「ああ。これは妊娠の陽性反応だ。
美衣子、産婦人科で診てもらえ。昇平に連絡するか?」

「昇ちゃんに電話するわ!」

「あ、ちょっとお母さん! あの…先に優に知らせたいんだけど…。感染したと思って心配しながら仕事に行ったから…」

「あら、もちろんそうね。」



「ただいま〜、美衣子? 誰か来てるの?」

え? さっき行ったばかりなのに、優が帰ってきた?

「あ! お義父さん、お義母さん。来られてたんですね。」

「優? どうして帰ってきたの⁇」

「あ、いや……美衣子が微熱で休んでるって職員室で言ったら、濃厚接触者扱いされたんだよ。とりあえず帰れって。」

うわ…それは申し訳ない。

「お義父さん、ミイ大丈夫ですか?」

「……美衣子、自分で言うか?」

「あ、う、うん。
優…あの、あのね? 感染じゃなかったの。」

「そうなのか! 良かったなぁ〜。」

「うん。えーと、それでね?
……赤ちゃん、出来たみたい…。
感染じゃなくて、妊娠だったの。」

「え」

優がフリーズしてしまった。