もしも願いが叶うのならば、私は君の光になりたい

──君の、力になりたい。

彼の穏やかな声が、鼓膜を揺らした気がした。




信じることだけはできないけれど、、でも、それでも…。

彼は私を助けようとしてくれた。

私が突き飛ばしても、彼は私を見放さなかった。

たとえ、それが偽りだとしても…その行動だけは否定できない。



人として、感謝は伝えないと。



──小野さん、もう話は済んだから。



強く握りしめた手が、微かに震えるのがわかった。


小野さんにさえ伝えられなかった感謝を、彼に言えるのだろうか。

私が一番苦手で嫌いな、皆から好かれている人間に。

不安に心が支配されていく。


行きたくない。


怖い。



これ以上、自分に幻滅なんかしたくないよ。



惨めな自分が嫌い。



やっぱりあの時飛べば良かった。


どうせ、死ぬんだから。



世界から色がなくなっていく。


情けない。馬鹿みたい。

お礼一つも伝えられないなんて。

お礼を言うだけで、こんな風になってしまうなんて。


お礼も謝罪も伝えられない。

そのくせ口が悪く、余計な事ばっかり言って簡単に人を傷つける。

特に優れた才能もなく、人間関係を築くのが壊滅的に下手。


私みたいな人間、存在価値のカケラもない。



やっぱり、私は…


生まれてくるべきじゃなかった。