『…あ、ありがとうございます、はい』


何だろ?


樹さんの言葉、すごく男らしくて…


今、一瞬、ドキッとした。


柊君と同じ声だけど、柊君にじゃない、私は…


樹さんにキュンとしたんだ。


『おやすみ、ちゃんと寝ろよ』


『はい、ありがとうございます。おやすみなさい』


スマホをテーブルに置いて、私はミルクティーを1口飲んだ。


そして、息を深く吸ってから、ゆっくりと吐いた。


樹さん…


今日は、どうしてあんなに優しかったんだろ…


柊君にフラれた私が、あまりにも可哀想だったからかな…


同情してくれたんだね…


怖そうだし、私のことを美人じゃないって言ったし、いろいろ意地悪な樹さんだけど…


きっと、根はものすごく優しい人なのかも知れないな…


何かあったら連絡してこいって、その言葉があるだけで、私は大きな安心感に包まれた。


柊君の双子の弟、樹さん…


まだまだよくわからない人だけど…


それでも、私が、樹さんに救われてることに間違いはなかった。