その言葉を聞いて佐藤君は、何も言わずにドアを蹴り飛ばして慌てて出ていった。


『大丈夫か柚葉!』


私の目の前にいる柊君を見たら、もう、すごく安心して…


私は、思いきり抱きついて泣いた。


しばらく柊君は、そんな私を何も言わずに抱きしめてくれて…


ずっと優しく髪を撫でてくれてた。


『どう?少し落ち着いた?』


『うん…柊君、ごめんなさい。本当に…来てくれてありがとう。柊君のおかげだよ…でも、どうして?どうしてここに来てくれたの?大切な仕事があったんじゃ…』


『柚葉が変な男に絡まれてたから心配だって、真奈ちゃんが連絡くれたんだよ。柚葉が社長には言いたくなさそうだったから…って』


『真奈が?…私、変な誤解されたくなかったし、心配もかけたくなくて。でも…結局、こんなに迷惑かけちゃって…本当にごめんなさい』


柊君は、少し間をあけて…