『お兄ちゃん、カッコイイね!強そうだし。僕もお兄ちゃんみたいになりたい!そしたら、ゆみちゃんに告白するんだ』


『ゆ、ゆみちゃん?』


『うん!友達。僕…カッコよくないから、告白してもフラレるでしょ。だから、頑張ってカッコ良くなるんだ』


満面の笑みで俺を見る。


『頑張ったら、カッコよくなれるのか?』


『なれるよ!ママが言ってたもん。お兄ちゃんも頑張ったからカッコいいんでしょ?勉強とかスポーツとかいろいろ』


頑張って…来たから…?


『…俺もっとカッコよくなれるか?』


『うん!お兄ちゃん、もうカッコイイけどね。でも、いっぱいいっぱい頑張ったら、もっともっとなれるよ!』


『…そっか…だったら、どっちが早くカッコよくなれるか競走するか?』


『わーい!する、する!負けないぞ。だって、ゆみちゃん、しょうたくんが好きだって言ってるから、早くカッコよくなって告白しないとダメなんだ』


キラキラ目を輝かせてやがる。


こんな綺麗な目…


もう、ずっと長いことみたことなかった。