『僕は、幸せだよ。本当、ここに来て良かったよ。食事もワインも美味しかったし、それに…樹と柚葉とユリアに会えた。明日からまた…仕事頑張れる』


その言葉が、とても嬉しかった。


それから、しばらく私達は3人の大人な時間を過ごした。


ワインを少し飲みすぎたかな?


ベッドに入ってから、柊君はすぐに眠りについた。


今日は、疲れたよね。


本当に…


10年以上も会ってなかったのに、その長いブランクも…話してるうちに、あっという間に縮まった。


また絶対に会いに来てね。


待ってるから。


朝になって、朝ごはんを食べたら、柊君はすぐに仕事に向かった。


夕方、そのまま日本に帰るからここでお別れ。


ユリアも最後まで手を振ってお見送りしてた。


『また会おうね。体に気をつけて』


私も、柊君に手を振った。


本当に…また会える日を楽しみにしてる。


その時まで、みんな、それぞれに成長してたいな。


樹も、仕事に向かった。


ユリアも学校に。


私は、家事を始めた。


家族の優しくて、楽しくて、幸せな日常がまた動き出した。