『何とか、頑張ってるよ。ユリア、あんまり手がかからないから助かってる』


『うん、本当に良い子だね。僕にも可愛い恋人が出来て、また会いに来るのが楽しみだよ』


『柊。今は?結婚は…考えてないのか?』


樹…聞いちゃった…


『考えてない。たぶん一生しない。彼女は…たくさんいるし、寂しくないから』


たくさんいる…んだ…


『そっか。柊が選んだ道なら、応援してる。今のまま行けば、ISも間違いなく世界規模の大会社になる。すごいよ、お前は』


『ああ、俺は仕事に生きる。仕事と結婚したようなものだな。それもありだろ?』


樹は、ワインを片手で持ちながらうなづいた。


『柊君、私も…柊君のこと、ずっと応援してるから。体に気をつけて頑張ってね』


『うん、ありがとう。柚葉以上に好きな人なんて、一生現れないし。その柚葉が応援してくれてるんなら、これからも自信持って頑張れる』