2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~【リニューアル版】

「私も…柊君のご両親に感謝だよ」


微笑みながら、2人で見つめ合った。


笑顔が可愛くて、どこまでも優しい柊君。


こんな男性に出会えて、私こそ出会ってくれてありがとう…って、心から感謝した。


「柚葉。僕には、柚葉の存在自体が生き甲斐なんだ…それくらい大切だよ。だから、ずっと一緒にいて欲しい」


そんな…


もう、これ以上の幸せはないって思った。


「すっごく嬉しい…でも…1つ聞いていい?」


柊君は、ん?って言う顔で私を見た。


「私ね、やっぱり自分に自信なくて…だから、私なんかのどこを好きになってくれたのかな…って…ずっと不思議で」


そう言った瞬間、柊君は立ち止まった。


そして、真正面から私をのぞき込むようにじっと見つめた…


「………」


何か言って欲しいのに、柊君は黙ってる。


やっぱり好きなところなんて…特にないのかな。


私はいたたまれなくて、目をそらした。