『柊には、柊の人生がある。あいつの人生には、俺がいたらダメなんだ…柚葉と一緒にいる俺を間近で見るのは…キツいだろう。もし逆だったら…やっぱりつらい。本当なら、俺がそうなるはずだったからわかる』


『え…？』


『もし柚葉と柊が結婚したら、俺は何も言わずずっと2人を見てただろう。俺はその人生を選んだんだから。でも、実際そうなったら…相当キツかっただろうな。そんなこと、今の柊には…耐えられないだろう』


樹さんの言葉に、すごく重みを感じた。


『それに…柊が、もしまた柚葉に近づいたら…柚葉は柊に戻ってしまうんじゃないかって…そんな気持ちも…無いと言ったら嘘になるんだ。情けないけど…』


樹…


そんなことを？


私が柊君に戻るなんて、絶対無いのに…


でもそれくらい、私を想ってくれてるってことだよね…


私、やっぱり樹が好き。


たまらなく樹の側にいたいって…そう、思えるんだ。