ミルクティーを入れて、私は今日のことをいろいろ思い返した。


すごく…充実した時間だったな…


楽しかった…


ドキドキもしたし…


でも…


今日一緒にいたのは、柊君じゃない。


私のことを、ただ同情してくれてる樹さんだ。


ダメだな…


やっぱり、1人になると…柊君のことが頭に浮かぶ。


良い思い出ばかりが…蘇ってくるんだ。


柊君とは別れたんだって、どうしようもないんだって、仕方ないんだって…


何度もそう自分に言い聞かせてるのに。


今日、結婚式だったこと…


柊君は、今頃、どう感じてるんだろう…


私は、スマホを手に取った。


衣装合わせの時に撮った、世界で1枚だけの、柊君と私のウェディングフォト。


見たくないと思いながら…その画像を開いてしまった。


写真の中で、恥ずかしそうに微笑む私。


『綺麗なドレス…もう一度、着たかったな…柊君、かっこ良過ぎるよ…』