ドアを開けて入った瞬間、みんなが一斉に樹さんを見た。


面白いくらい全員がこちらを見ている。


さっきの女性達も、樹さんがボーリング場から出て行く時、すごく残念そうだったな…


樹さんって…


本当にモテるんだろうな…


きっと、柊君以上に…


順番が来て、私達はラーメンを食べた。


すごく…美味しい。


温かいスープが身に染みて…


体がポカポカした。


『本当に美味しかったです。お腹いっぱい』


食べ終わって運動になるからって、少し距離があったけど、2人で駅まで歩くことにした。


『美味かった。ボーリングの後のラーメンは最高だな』


『本当ですね 』


『本当に思ってるのか?』


樹さんは、ちょっと意地悪そうに笑った。


『思ってますよ、塩ラーメン。大好きなんです。美味しかったなぁ』


『じゃあ、また連れてってやるから。次は餃子も食べるべきだな』


また…連れてってやるから…


って、本当に?


社交辞令なのかな…