賢心の体を感じて心も満たされて、
幸せなはずなのに……
ずっと気掛かりだった事が頭から離れず、それは
ベッドの上でも私の顔に出てしまっていた。


「雪乃?大丈夫か?」

「ぁ…うん!大丈夫だょ…」

「退院してすぐに無理させちゃったかな…」

「そんな事ないょ、賢心優しいから…」

「じゃあどうしてそんな不安そうな顔してる?」

「……賢心は……あの時の約束、覚えてるよね?」

「ん?幼稚園の時のか?覚えてるよ」

「結婚したよね、私達」

「あぁ、新婚ホヤホヤだ」

「……それから、」

「あ!もしかして、子供は2人って約束か!?」

「…ぅん……でも私、無理かもしれないから…
賢心に申し訳ないなと、思って……」

「その約束が果たせなかったとして、俺が雪乃の事嫌いになると思うか?それに、妊娠出産も無理ではないけど……俺は雪乃が1番大事だから、
今は考えられないかもなぁ」

「そっか…」

「だから、そんな顔するな。ブサイクだぞ」

「なにそれ!酷ーい!
ずっと心配で不安だったのにぃー!」

「はははっ!ごめんごめん!」


誰も未来の事なんて分からないけど、
今大事な人と大事な時間過ごさなきゃって…
私は賢心に教わった。