「雪乃……本当にそれでいいの?賢心はあなたの為に日本に戻ってきて、」

「お母さん…私、お父さんが泣いて謝ってきた時の事が忘れられなくて…」

「うん」

「でも、お父さんのせいだなんて……1度も思った事ないよ…」

「うん、わかってるよ」

「それなのに、お父さんが……ぅ、やだょ…
お母さぁん、怖いよぉぉ!!」

「雪乃…大丈夫、お母さんがいるから」

泣きわめく私を支えるお母さんだって悲しくて
泣きたいはずなのに、しっかり抱きしめながら
いつまでも頭を優しく撫でてくれていた。



賢心、今までそばにいてくれてありがとう。
大好きだから、さようなら。