薄暗い部屋で上半身裸にバスタオルをかけて
横になっている私に、賢心と涼くんは真剣な表情で検査を始めた。

一通り検査をして恐る恐る診察室のドアを開け、
今度は逃げる事なく椅子に座る。


「畑中、自覚症状あるよね?」

「‥……」

泳ぐ目でちらっと賢心の顔を見ると、
真っ直ぐこっちを見る目が少し睨んでいた。

「この間通用口でうずくまってたのも、
本当は症状出てたんだろ?」

「‥……はぃ」

「どうして雪乃は昔から、無理して酷くなっても
ちゃんと言わないんだよ!」

「だって秘密にしてたんだから、気付かれないようにするにはそうするしかなかったんだもん!」

「だからってぶっ倒れたらどうするんだよ!」

「まぁまぁ2人とも!ここは診察室だから、
喧嘩しないで!ね?」

私は唇を噛み締めて2人から目を逸らすと、
涼くんは諭すように話を続けた。

「とりあえず薬追加して様子見るけど、場合によっては外科的な治療も考えないといけないから、
これからは賢心が主治医でもいいよね?」

「えっ!?」

視線を戻すと、賢心は勝ち誇った目でニヤリと
笑い、私も負けじと睨み付け、間にいる涼くんは
困り果てた表情でしばらく2人を眺めていた。