大好きな温もりに包まれている幸せが 崩れてしまう時を想像して、 顔を歪めてしまった私。 「心美、どうした?」 背後から抱きしめられたまま、 綺月君の心配そうな瞳に見つめられ。 「なっ…なんでもないよ……」 慌てて、首を横に振ったけれど ごまかしきれなかったみたい。 「思ってることがあるならさ、 全部俺に言えって」 綺月君は腕を緩め、 私を椅子に座らせた。