それに、安心なんてできません。
だって、
千柳様の優しい声でささやかれるだけで
私の心臓が壊れちゃいそうなほど
ドキドキしてしまうので。
「千柳様、は……離れてください……」
「俺は雪那から、離れたくないんだけどな」
だから、その甘い声がダメなんです。
だって……だって……
『卒業までは、抱きしめたり
キスしたりしない』って
千柳様は、約束してくれましたけど……
今すぐ抱きしめて欲しいって。
キスして欲しいって。
自分の中の欲求が、
膨れ上がってしまいますので……
自分から千柳様に触れたいほどの
欲求に襲われ。
どうにかしなきゃと、キッチンを見回す。
あ……あれは!
この極甘な空気を振り払えるものを、発見!



