「千柳さん、ボール貸して。
 そろそろ卵焼くよ」


「え、もう?
 雪那への想いを混ぜ込んでいる
 最中なんだけど」



 千柳さんの愛、重すぎ。

 受け止めるせっちゃんの身にも、
 なってあげたら?



 子供みたいに
 ボールを抱え込む千柳さんの姿に、
 フフっと笑いが漏れてしまった。



「早く焼かないと、
 せっちゃんが起きてきちゃうでしょ?」

「そうだね。じゃあ俺が焼くから」




『この蜜甘宇宙人さん。
 次は何をやらかすつもりかな?』



 僕の中に、少しだけ芽生えたワクワク。


 この後、このワクワクが食べつくされ、
 イライラに変わっちゃうんだけど……


 この続きは、せっちゃんsideで。