蜜甘同居こじらせ中 その後 短編集




「千柳さんは
 このボールに、卵を割って」



 カラフルな食べ物を作りたいって
 千柳さんが言ってたし。


 この間に、僕は野菜を切って。
 炒めて……


 …… 
 ……


 えぇぇぇぇぇぇっ!!




 僕の目、現実を映してるよね?

 ビックリしすぎて
 二度見しちゃったんだけど!!



「千柳さん、ストップ、ストップ!」


「え?」


「包丁、下ろして。今すぐに!!」



 慌てる僕に
「天音、どうしたの?」と、
 ゆったり首を傾げた千柳さん。
 

 

「包丁置いて! 手を放して!」


「天音、朝から
 そんな大きい声を出さないの~」




 呑気すぎでしょ?

 自分の姿、鏡で見てよ!
 おかしすぎだから!