蜜甘同居こじらせ中 その後 短編集




「心美ちゃん、今までありがとね 」


「なんのこと?」


「僕ね、
 いじめられ続けたトラウマをごまかすために、
 心美ちゃんを精神安定剤代わりにしてきたけど」


「……うん」


「それも今日で終わりにしてあげる。
 僕は心美ちゃんから、卒業するよ」

 


「天音。
 心美を手放して、平気なのかよ?」

 本気で心配した俺に。


「心美ちゃんを自分だけのものにしたいくせに」

 と、俺に肩にぶつける天音。




 そりゃ。

 天音が心美から離れてくれれば、
 俺は万々歳だけど……