蜜甘同居こじらせ中 その後 短編集



「僕の前で、
 綺月君に大好きって言っちゃうなんて。
 今までの心美ちゃんだったら、
 絶対にムリだったでしょ?」


「恥ずかしいし……
 私なんかが隣にいていいのかなって
 ずっと不安だったから……」


「僕ね、綺月君が束縛魔になるのは、
 心美ちゃんのせいだって思ってたんだよ」




「心美のせいなわけ、ねぇじゃん!」
 

 声を押さえられなかった俺に、
 天音は目を細め。


「綺月君は、『好き』って意思表示されないと、
 不安の崖から
 真っ逆さまに落ちていくタイプでしょ?」

 と、イジワルそうに俺の胸を突いてきた。