「なんか、お腹すいたよな?」


 蓮見さんの寝室で。

 私を抱きしめていた腕を緩めた、
 綺月君。



 そういえば私も

 昨日は高熱で、
 何も食べていなかったんだと思い出す。



「ゼリーとかサンドイッチとかあるけど、
 心美、食べれそう?」


「ゼリーなら……」




 朝ごはんを食べようと、
 二人でリビングに入った時。



「なに、あの部屋!」


 綺月君は
 ドアが少しだけ空いている、
 禁断の部屋をのぞいてしまった。