雪那を喜ばせるために、
 今夜、何をしてあげよう?



 雪那への想いを綴った
 書道日記を、読んであげて。


 雪那への愛を詰め込んだ新曲を、
 耳元で歌ってあげて。


 それから……それから……




 雪那の制服クッションを抱きしめながら、
 妄想中の俺。


 幸せに浸りきっていた俺を、
 綺月のイジリ声が現実に引き戻した。





「天音。今日の夜の10時、
 雪那の部屋の前に集合な」


 なっ!!


「そうだね。千柳さんの幸せ、
 壊しに行っちゃおっか」


 天音まで、瞳に悪魔が宿っているし。


 
「それが嫌なら……」と
 天音がエンジェルスマイルを俺に向けた。


 天音の真っ白オーラが
 ショッキングピンクに変わっていく。


 ……怖っ。