天音は俺の言葉を、
 全く信じてくれない。



「綺月君の目、毒に侵されてるんじゃないの?」と、
 俺を睨み。


「地獄の熱湯がまの中に頭を突っ込んで、
 鬼に目ん玉くり抜いてもらって!」と、
 まくしたて。

 俺の額に、人差し指を突き刺してきた。




 天音の想像する地獄って、結構えぐいな。

 って。そんなことは、どうでもいい。



 天音に、心美と斎藤の関係を
 説明しなきゃなんねぇのかよ。

 思い出したくもないのに。