「心美ちゃんが転校してきたのって、 綺月君の後だよね?」 「綺月君を追いかけてきた、 ストーカー?」 ち……違うよ!! 「2組の心美ちゃんね、 綺月君のストーカーらしいよ」 廊下に走り、 噂を広げる子まで出てきた。 綺月君はというと。 「こいつは、そういう奴じゃねぇから」 と、フォローしてくれたけれど。 女子たちの軽蔑色に染まった瞳は、 汚いものを見るかのように 私に突き刺さっている。 どうしよう。 私のせいで、 綺月君にまで迷惑をかけちゃった。