4人で朝ごはんを食べはじめ

 千柳さんが
 にんまり笑顔で聞いてきた。



「心美ちゃん、綺月と何かあった?」


「えっ?」


「昨日のレッスンの時、
 綺月の吠えが、いつも以上だったからね」



「大荒れで、手が付けられなかったんだよ」

 と、ため息をもらしたのは、天音君。



「眼をつり上げて、僕のダンスの
 ダメダメなとこを、突つきまくってきたの。
 原因は、心美ちゃんしかありえないよね?」


 私のせいだ……




「私……綺月君のことを……怒らせちゃって……」


「もしかして、『別れたい発言』したとか?」



 驚き顔の天音君に、
 私は顔の前で必死に、両手を振る。



「違うよ!
 嫌われたのは……私の方で……」


「え?」


「綺月君に『男の子に話しかけられても、
 無視して』って言われたけど。
 『それはできない』って、
 言い返しちゃったから……」